[廃工場からディテイラーガレージを作ろう]ゼロから作る洗車用ガレージ

こんにちわ。デコタミンです。少し経緯を書かせてください。

私は旧車メルセデスのファンです。愛車をピカピカにしてただ眺めるという時間がすごく好きでした。しかし都内の洗車環境は年々減っていき、いつしか洗車は他人任せになっていきました。

そこで思い切って倉庫を借りました。

最初に借りた小さなガレージ。

思い通りにできる洗車環境というのを人生で初めて手に入れて舞い上がりました。ここから洗車に没頭していきました。

 

そこでP&Sケミカルと出会いました。デザインや機能性、なにより旧車を傷つけないやさしい調合が気に入り、すぐにブランドのファンになりました。

 

そこで私はサンフランシスコにあるP&S本社のメンバーを訪ねました。P&Sケミカルを使いたいが日本では代理店がなくて満足に手に入れることができない。輸入させて欲しいと伝えました。

 

同時に洗車の世界最大マーケットである米国の洗車文化も学びました。

こうしてただの旧車マニア、洗車活動家からブランドを展開していく運びとなりました。

 

そうなるとガレージが手狭です。なんとかする必要がありました。そこにちょうど良く空き物件が出ました。旧食品工場跡地でした。立地が良いのと、コスパがよいこと、広いこと。これも運命と思ってすぐに借りました。

 

愛車ケーニッヒメルセデスと思う存分戯れる空間を手に入れることができたのは大きな喜びでした。好きな愛車を好きなケミカルで洗う。マニアにとって至福の時間でした。多くは望まない。これで良いのだと思いました。

 

しかしブランドが認知頂けるようになっていき、徐々に環境が変わっていきました。YouTuberの方に来ていただいたり、プロフェッショナルディテイラーがP&Sを起用頂けるようになりました。

↑デコタミンガレージで商品をテストするディテイラー様

ファンやユーザーの方と直接接するようになり、ガレージの脆弱さが気になってきました。自分だけがよければよい。そういう考えが徐々に変わっていきます。お客様をお迎えできる環境が必要だと。

 

散らかったデコタミンガレージ。

P&S本社を訪れた時の、彼らの言葉を思い出します。「ディテイラーは常に清潔であり、整頓された空間にあるべき」彼らがそういうポリシーを持っているのなら、私もそうであるべきだと思いました。

 

「この旧食品工場をディテイラーガレージに改装する」

 

ようやく決心がつきました。しかしこの広さを全面改装するとなると相当なコストを覚悟せねばなりません。元をたどれば個人活動の延長。潤沢な資金があるはずもなければ、建築のスキルもありません。どうやってコストを抑え、キレイなガレージに整えられるのか。

 

そこに一人の職人さんが協力してくれました。外構、土間、塗装、解体、水道、内装。職人さんネットワークで各分野の職人さんが集まり、工事を受けて頂けることになりました。みなさん現場仕事を持っているので合間を縫って作業に入って頂けることになりました。

 

大工さんも駆けつけてくれました。

 

これが現状です。壁、天井は腐り、換気扇は機能せず。いたるところに死んだ排水溝が通っています。

 

一番の問題は床でした。フラットな面が一つもなければ、傾斜がきついのでツールワゴンを置いても、落ちていってしまいます。もはや床を全部剥がす作業からは逃れられないです。

 

というわけで諸々の作業内容を決めました。床はすべてハツり、排水溝は9割ほど埋め、新たなコンクリートとエポキシ塗装でフラット面を実現することに。壁は既存の上から板を貼り直し、白に塗装。天井板も補修しながら白で塗ることにしました。

 

そうと決まればガレージを空にしなければなりません。スケジュールはすべて職人さん優先。私は夜通し撤去作業を行います。ひっくり返して見ると無駄なものに囲まれて作業していたんだなと認識させられます。

 

燃料ラインの修理を終えたSLケーニッヒです。動いてくれたので搬出は楽でした。

 

問題はこれ。旧車メルセデス C126 560SEC キャラット・コンバーチブルです。超レア車なのでレストアしてケーニッヒ仕様にしようと目論んでいましたが、最近はあまりにも大変なので心が折れています。

 

機関系は手を入れてあったので、動かすのは簡単と思いきや、エンジンがかかりません。

 

エアフロに直接ガソリンを投下してみると、エンジンは元気よく回ります。どうもフューエルデスビまで燃料が来てない様子です。となると燃料ポンプが怪しいです。しかし今どうすることもできません。明日の朝までにはガレージを空にしなければなりません。

 

もう一台の旧車メルセデスS124に救援に来てもらい牽引ロープで引っ張りました。なんとか脱出完了です。

 

翌朝。土間屋さんのハツり作業が入りました。

 

私も作業に入ります。ハツり作業が楽しくてハマってしまいました。しかり力みすぎてすぐに手に力が入らなくなりました。

 

思った以上に床が固くすぐにドリルがダメになってしまいました。職人さんと一緒に工具を買いにいきます。いろいろ業界のお話を聞けて勉強になりました。

 

それでもすぐにダメになるドリルの刃。何度も刃を研ぐ土間屋さん。結果、ドリルでのハツりは諦めてて重機を投入することになりました。一旦工事停止です。

 

まだ作業にはいったばかりです。これから先どういうった仕上がりになるか全くわかりません。でも新たなディテイラーガレージを作るという夢がこうやって現実のものになりつつある今、とても胸がワクワクしています。整頓されたガレージでP&Sケミカルとケーニッヒメルセデスをかっこよく撮影していきたいですが、なによりユーザー様をしっかりとお迎えしたい。その一心でがんばっていこうと思います。

この記事はシリーズの第一回目です。続いて作業の進捗をまとめていこうと思います。もしこうしたらいいよという声があれば是非アドバイスお願いします。読んで頂きありがとうごさいました。