
ユーザーのケミカル選定の終着点になりたい。P&S Japanのコンセプトをそう決めました。であれば、何をするべきでしょう。難しく考える前にP&S Detail Productsというブランドをまずは市場に認知してもらう必要があります。
しかし現状で私が持っているメディアはYouTubeチャンネルのみです。登録者は2000人ちょっと。影響力という意味では軽微なレベルにありました。これでは到底市場に認知してもらうことは不可能です。
P&S製品の在庫を検品や整理。しかしどうやって売っていいかが分からない期間が続いた。
しかしキッカケは起こるものです。あるビッグYouTuberから連絡をもらいました。彼は私の動画を見て、デコタミンという人物像に興味を持ったとのことでした。
Zoom上で彼と出会いました。ワックスウォッシュの川上氏です。彼は純粋に私の動画映像を褒めたたえてくれました。私のような駆け出しのYouTuberが10万人を超えるビッグYouTuberから良い評価をもらうというのは光栄な事です。
そこであることに気が付きました。画面先の彼のデスクにP&S製品群が置いてあったのです。彼は
・P&S製品はよく使っている。
・しかし代理店がないので思った通りに手に入らない。
・輸入代行で値段が高騰してしまっている。
そう教えてくれました。私はP&Sの代理店をやっていることを告白しました。彼は驚いていました。そして私は「どうやって売ったらいいか分からない」ということも伝えました。
彼は「まずは使う。話はそれからだ」そういってミーティングを終えました。その晩、P&S JapanのWEBサイトに初めての注文が入りました。彼は出しているラインナップほとんどを購入してくれました。
P&S Japanのファーストユーザーが彼でした。それから私は何度か彼と話しました。話はもっぱらYouTube動画の制作方法に関する議論でした。彼の動画制作の熱意は凄まじく、使う製品の分析、ユーザーが求めるものを提供することを徹底的に追及していました。
このユーザーファースト、映像を学習しようとする姿勢。そのための惜しみない投資。すごく感銘を受けました。是非会ってみたい。私はすぐに宮崎行きのチケットを取りました。
宮崎空港に到着。宮崎に来るのは初めてです。暖かく、空がキレイです。
彼とカフェで合流しました。握手を交わし私という人間に興味を持って頂いた事への感謝を述べました。
宮崎牛を食べたいという私を、高級なステーキ屋に招待してくれました。
名物のチキン南蛮も教えてくれました。東京では出会えない味に感動しました。
彼の職場を訪問します。奥様とお父様が迎えてくれました。
彼はガソリンスタンドの一角にある洗車コーナーでショップを営んでいます。
ここが彼のYouTubeスタジオです。馴染みのある風景ですね。
彼のワークスペースです。
銀の盾が無造作に置かれていました。その乱雑な扱いから、彼がチャンネル登録者を増やすためにYouTube動画を作っているのではないということが分かります。彼はクルマをキレイにする手助け。そのためだけにYouTube動画を作っています。
生活感のあふれるワークスペース。ここで寝泊まりすることも多いようです。ユーザーの役に立つ。それだけのために。
P&S製品群が並んでいます。P&S Japanから購入頂いたものと、個人輸入したもの。彼がこれほどP&Sに興味を持っているとは思ってもいませんでした。
様々なケミカルの検証をしている様子です。彼はアメリカ留学経験があり、ゆえにアメリカ製品への関心も高いです。特にグリオズガレージが好きなようです。
YouTuber同士が出会ったら何を話すのでしょうか。結局私達はP&Sの事はさておいて、動画の撮影方法で盛り上がりました。私は時間の許す限り彼に動画の撮影手法を伝えました。
編集方法も伝えます。私に出来ることはこれくらいですが、ビッグYouTuberの役に立てる事はこの上ない喜びです。
空港まで送ってもらいました。たった1泊では話足りなかったです。しかし彼の凄さというのを身を持って知りました。10万人というは伊達じゃないのだと。
彼が販売するウォッシュミットの在庫。
彼は何度も現場で使い込み、実際に良いものだけをユーザーに提供しています。
私はP&S Japanのアピールはしたものの、川上氏にP&S製品を使ってもらうような依頼はしませんでした。同じYouTuberとして、彼の世界観を壊すことがあってはならないとも思いましたし、例え依頼したくてもできないのです。彼のケミカルに関するこだわりは目を見張るものがあります。彼はケミカルの成分から歴史、価格、すべての情報を調べ上げ納得のいくものだけを使うからです。だからこそワックスウォッシュ川上氏は視聴者に信頼され続けるのです。YouTubeという共通の目的で持てたこの時間は、素晴らしいものでした。彼は最後に一言「P&S製品の評価を続ける」とだけ言いました。