Made in Chinaの正体は何か? デコタミン - 中国上海 視察の旅

Made in Chinaの正体は何か? デコタミン - 中国上海 視察の旅

中国製と聞いて何を思い浮かべますか?

ドイツ製には「最善か無か」のメルセデス哲学を感じます。

イタリア製には「魂を揺さぶるデザイン」を感じます。

では中国製はどうでしょう?

私は「安かろう悪かろう」と答えます。

でもそれも、今日までです。

マーケットを見るため。知見を得るため。なにより、自分の中で中国製に対する確固たるイメージを持ちたい。さっそく上海に向かいます。

深夜のプドン空港。広々と、閑散としています。


空港からリニアに乗って移動します。

時速300km。安定しています。ものすごく速いです。

Expo会場に入ります。最初のブースはニルフィスクです。世界的な業務用清掃機器のパイオニアです。さすがの陣取り。

最近は洗浄機器もロボット化が盛んです。

スイーパー、スクラバーのメーカーが大部分を占めています。これだけの大型機器メーカーが乱立しているのは世界的に需要が高い証拠だと思います。

高所の洗浄にはドローンが使われるようになっています。ドローンに高圧ホースを装着し、ビルの窓を高圧洗浄する。DJIの産業用ドローンを用いて、独自のシステムを組み込み、ドローンを洗浄機として販売する会社が中国にはあります。

非常に高度な制御システムが搭載されています。日本でも洗浄用ドローン技術者は増加傾向にあると聞きます。この分野は希少性とリスクプレミアムが重なり、今後高い報酬が見込まれる仕事ではないでしょうか。個人的にラジコンやドローンのようなリモートで操作するものが好きなので、やってみたいところです。

会場には犬型のロボが徘徊しています。何をするためのかは、よく分かりませんでした。

憧れのアノービです。イタリアメーカーで、高圧ポンプの世界的リーダーです。アノービの高圧洗浄機を扱いたいとは思うのですが、100V機でクールなモデルがないのです。日本は100Vと50/60hz仕様という特異な環境のため、日本に最適化してくれるメーカーが少ないという現実があります。アノービポンプは高品質で価格もその分高いです。

様々なセットアップに触れます。とても興味深いです。目の前の業務機器が、どうすれば一般家庭の『日常の道具』として馴染むのか。その橋渡しをするためのヒントを求めて、会場の隅々まで視線を走らせています。

ホースメーカーには多くの時間を割きます。

ホースにはたゆまぬ熱意を注いでいます。自分の中で完璧と思えるホースをユーザーに届けられているかと言えば、まだその目標は達成できていないと言えるでしょう。


ホースは日々進化します。寒冷地でも固くならず、恒久的にしなやかさを保持し、スタイリッシュなカラーとデザイン。ずっと愛されるようなホースをデコタミンブランドとして作ってみたい。一つの夢です。

パートナー工場のケニー夫妻が食事に誘ってくれました。彼らの自家用車です。ビュイックです。アメ車のイメージですが、中国生産の中国国内向けブランドと捉えても間違いないでしょう。

中華料理か、ウェスタン料理か、日本食、どれがいいかと聞かれたので中華と答えました。会場から少し離れたモールに来ました。

バドミントンと卓球のサービスがよく目につきます。日本ではここまでポピュラーではないですね。

お茶をそそぐ器を選ぶのが中国スタイルのようです。

ケニーから食べてみろと言われて出てきたのが「カエルの肉」です。この味は、なるほど。フグと言われればカエルだとは気づきませんね。

ケニーは工場のオーナーです。元々は機械系のエンジニア。奥様は輸出企業での経験があるようです。そのスキルをもとに、二人で起業して今に至ります。一人娘はシンガポールに留学中のようです。おそらく中国ビジネスオーナーのロールモデル的なファミリーと言えましょう。ケニーと話すことで様々なことが分かりましたので、列挙してみます。

・中国での成功のルートは工場を持つことだ

・とにかく競争が激しい。2年生き残れれば良いほうだ

・学習を怠れば、すぐに競争に負ける

・我々一般製造業に国の補助金はない。生き残ったものだけが勝つ

・中国人(上海)はオープン気質。熱意重視。挑戦する人に協力する

・速度重視。とにかく動く。ダメなら撤退する

・政治はあまり気にしない。ビジネス重視

なるほど。ビジネスの関わり方は米国と似たようなところを感じます。しかし米国はやや保守的で、上海はとにかく前へ前へ進むような印象を受けました。上海の気質、とても好きです。世界観が変わった瞬間です。

ケニーと再開を誓い、私は街の散策に向かいます。どこの駅にも大きなモールがあって、便利です。

中国車も洗練されていて、価格も安いです。↑で500万くらい?

モール内のスーパーは高級感あります。野菜もフルーツも新鮮で、価格は日本と同等か、やや安いです。

スーパーの中でステーキが焼かれ、そのままイートインスペースで食べることができます。

子どもの英語塾です。親たちが子どもレッスンが終わるのを待っているようです。この風景を見るだけで英語教育への熱心さが伝わります。国際都市上海だからかもしれません。ちなみにローカルの街では英語はほとんど通じませんでした。

夜はクランツレ社の代表と合流してコリアンBBQに行きました。やはり日本国内の機器メーカーは生き残りの活路を中国に求めています。

様々な要因があります。世界的なインフレもありますが、大きなところは円安でしょうか。調達コストが加速度的に上昇しています。洗浄機器の製造国は概ね米国・イタリア・ドイツ・中国くらいに絞られるでしょうか。これらはすべて円安の影響を強く受けます。

マーケットも複雑化していて、近年ですと純ドイツ製や純イタリア製は少なく、中国製を混じえて一つの製品を組むというのが主流です。ちょっと前までは頭脳がイタリア・ドイツ。組み立てが中国というスタイルもありましたが、現在では中国ですべて完結するところまで来ています。

中国製品は圧倒的な価格競争力を持ちます。この「価格競争力」は我々洗車マニアにとって、とても重要な要素です。価格が高すぎるとそもそも買えないからです。ドイツ製はすでにそのレベルに達しています。質が良い事にデメリットはないが、価格の桁が一つ変わってしまうと、手に取ることさえ不可能です。洗車に必要なツールは多く、その一つ一つを欧米製品で賄うというのは現実的ではありません。これは業務用機器であっても同じです。あるラインまで調達コストが上昇すると、企業は設備投資を渋ります。これは景気の悪循環を生む大きな要因です。実際に欧州メーカーは衰退が始まっており、中国企業の台頭が目立ちます。

彼らのプロダクトは、もはや”生産国”という枠には収まらず、世界各国の要求が交差する「ニーズのるつぼ」の中で、たゆまぬ努力によって磨き上げられた結晶とも言えるのかもしれません。このクールで機能的なツールが、洗車を「誰もが夢中になれる日常の嗜好品」へと解放してくれるキッカケになってくれています。

中国・上海。とても良い旅でした。過去に米国に魅せられ、そして今、上海に魅せられています。私の中で従来の中国製品へのイメージは完全に書き換えられました。有象無象ある中で、何がユーザーにとって最適なものになるか。その一点に集中していきたいと思います。

米国・イタリア・ドイツ・そして中国。すべてを織り交ぜたデコタミンストアを今後ともよろしくお願いします。

ブログに戻る

1件のコメント

ブログ拝見させていただいております。中国の視察お疲れ様でした。時代の流れが急速に変わってきてるのがデコタミン氏のブログでもよくわかります。前向きなデコタミン氏の今後の動向が気になります。お体に気をつけて更なる発展期待しております。

江川てつや

コメントを残す