デュアルランスの接続部の供回りを解消し、剛性を上げる

以前納品しました「デュアルランス」のカスタム依頼をお受けしました。
このデュアルランスは、手元のダイヤル(チェンジオーバーバルブ)を回すことによって吐出口を切り替えることができます。例えば2つの吐出口に別々のノズル角度をつけたり、異なったオリフィスサイズのノズルをつけることによって圧力を変化させたりと、使い手の思うようにカスタムすることが可能です。
この画像のデュアルランスは一つの吐出口が泡生成ノズル、もう一つの吐出口が高圧ノズルになっています。
デュアルランスの接続口です。3/8クイックカプラーで脱着可能な設計にしてあります。3/8クイックカプラー化することで脱着は簡単ですが、一つ問題があります。それは供回りすることです。ランスがくるくる回ってしまうんです。使い手によって、時にこれは不便なものになるでしょう。
そこでクイックカプラ接続をやめ、ランスとショートガンを直結する方式に変更します。角度調整用のワッシャーと、1/4ニップルが必要です。
ニップル接続部はロックタイト高強度を用います。この部分には強い力がかかるので、可能な限り頑丈にしたいからです。
ニップル部を衝撃から守るために、クランツレの水道用パーツを流用・加工して取り付けしました。樹脂が厚くしっかりしているので、R+Mのショートガンによく合います。
ショートガンとランスの角度をピッタリあわせます。ネジを締め込んだ時に、ハンドルが真横にくるように。この角度合わせがとても難しいです。
完成です。
これで供回りしない、一体感のあるランスになりました。200V高圧マシンは強い力が手もとにかかるので、固定されていたほうが力がかけやすく、使いやすさが増すでしょう。一見すると地味ですが、とても効果のあるカスタムだと思います。